*シムが死にます*
クラリッサさんごめんなさい。
人ではないもの、吸血鬼、人魚、妖精、魔法使い、狼人間…
それらのものは普通の人には認識できない。
だが・・・彼等は常にそこにいるのだ。
レイラは昨夜のことをしっかりと覚えていた。
「吸血鬼やっぱり・・・いたんだわ!」
この時からだろうか。
レイラは黒を纏うその存在に
僅かに人ならざる者へ心を奪われたのは。
それは、レイラ本人でさえ未だに
自覚がないものだった。
レイラだけではない。
人ならざるものを追い求めるものは
もう一人いた。
クラリッサ・クラヴィル。
彼女は小説家であり
画家であり
作曲家でもある。
彼女の作品を知るものは
口を揃えてこう呼ぶ。
『臨場感が異常』
彼女の探求心は時に宇宙にまで赴く程である。
『悪癖』
その探究心はまさにそう呼ぶに相応しいだろう。
常に心の赴くままに行動してきた彼女は
遂には人の死生に興味を持ち始めた。
死にゆく者に対してなんら、情だぞ浮かばず
ただ単に
こんなものか・・・。
とすら思える程だった。
そんなクラリッサは
幾度若さを取り戻そうとも
彼女の探求心が満たされる日は来ない。
それは、神ですら知り得ぬことだった。
「ふむ・・・生に飢える女か。
実に興味深い」
彼女もまた、ラザロ・レイヴンクロフトの
眷属となる一人になるのだった。
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